ふんがのブログ

FPGA AI デザインハッカソン開催!

2025-06-15 13:31:43
2025-06-15 15:52:47
目次

ハッカソン全体写真

開催場所と日時

FPGA AIデザインハッカソンは、2025年6月10日に電子情報通信学会、情報処理学会連合研究会HotSPAのイベントとして18時から20時まで猪苗代観光ホテル2階のレストランで開催されました。研究会のイベントとして開催するのは、多数の来場者を得たかったためで、HotSPAは毎年盛況で、今年は例年に比べて非常に参加者が多かったことから目的は達成されたと考えます。一方、多くの方々が夕ご飯を食べている最中に競技を行うのは、抵抗がありました。また、会場のネット環境が良くなく、WiFiルータを借りて行ったにもかかわらず、Zoomが時々切れてご迷惑をお掛けしました。元々、周辺全体の電波状況が良くないので、ある程度は覚悟していたのですが、予想を上回りました。他にもSWoPP, デザインガイアなどが候補として考えられたのですが、いずれもイベントはきっちり詰まっているため、HotSPA以外には選択肢がなかったと思います。

ハッカソンの様子

18チーム応募があり、1チームはリタイア、4チームは事前に送ってもらって事務局で評価しました。1チームはリモート、現地では11チームが実演しました。実際に画面に動画を映してFPSを審査委員長が読み取り、その場でmAPを測定してポイントを計算しました。各チームの持ち時間が5分なので、せわしい中で最適化手法の説明と実演をやってもらいました。結果は、下の表のようになりました。ここで、19番は標準設計データで、11番はリタイアです。

ハッカソンのスコア

チーム番号13は複数の大学に跨る連合チームで、圧倒的なFPSを実現する一方、mAPも大きく低下せず、見事な結果です。ハードウェアにかなり手を加えたものと考えられます。2位の15番は、並列スレッドを駆使して高いFPSを実現し、10番は、学習のし直しにより高いmAPを実現しています。いずれも素晴らしい結果です。他にも上位の設計はどれも工夫が見られます。今回のハッカソンは発表時間が不足して、この工夫が全く伝えられず残念でした。後ほどリコンフィギャラブルシステム研究会などで、もっと時間を掛けて発表する機会を設けていただける、ということですので、ぜひご発表いただき、結果を共有していただくようお願いします。

おわりに

今回のテーマは、ハードウェアに手を入れなければ比較的打つ手が限られ、今回の結果を上回ることは難しいと思います。ですので、次にやるときには、もっと別のテーマを考えたいと思います。今、生成AIのテーマを試行中なのですが、KV260に載るSwanは、容量がいっぱいで高速化ができず困っています。

元々、今回の試行は、この試みを大学の実験等で利用していただきたい、ということが、動機です。東大の他に、今年の夏は明治大で試行予定です。教材と方法は全て公開されているので、どの教育機関でも実施可能です。熊本県立大学半導体学部が開講した暁は、本格的に取り入れる予定です。皆様もぜひ実施ください

今回、ハッカソンを行うために、運営側の労力は、ボードの輸送と回収、質問への対処、主催者側で行う測定でさほど大きくないことが実証されました。この点については、もともとこのハッカソンを用意して、Wikiを整備した東大小菅敦丈講師、後藤隆男さん、新田見 瑞穂さんの功績が大きいです。事務については東大dlabの秘書の皆様にお世話になりました。当日の運営に関しては審査委員長を引き受けていただいたリコンフィギャラブルシステム研究会委員長の山口さん、当日急に審査委員をお願いした次期委員長の小林さんには深く感謝します。また写真をたくさん撮っていただいた北大の安藤さん、場所をお貸しいただいたHotSPAの運営委員会の皆様、ありがとうございました。最後にがんばってくれた参加者の皆様に感謝します。

この記事を書いた人

ふんが